【アジアの不動産】No.001「ミャンマー不動産事情・2013年3月」

 新しい局面を迎えたミャンマー経済にとって2013年は実質的な始動となる年になりそうだ。日本でもミャンマーへの投資に関心が高まった昨年だったが、日本政府からの経済援助の表明はされたものの民間レベルでの本格的な進出には至っていなかった。その一因として、外国からの投資を規制する法律が未整備であったことが挙げられる。                                           昨年11月に待望の「新外国投資法」が成立して海外からの投資条件が具体的に公表され始め、今年2月には施行細則も公表され、投資家にとっても具体的投資検討が可能となってきた。このため、経済の中心地であるヤンゴン市へ外国人ビジネスマンが大挙押し寄せる状況が生まれている。もっともこの状況は昨年から調査等の需要で生じていたのだが現在では更に顕著になっている。                       このような状況を背景に外国人ビジネス客向けの宿泊問題が顕在化しておりミャンマーでの経済活動を本格化したい日本企業にとって深刻な状況が生まれている。それは宿泊料金の高騰と絶対的な供給不足であり近々に解決できそうな問題ではない。またミャンマーは世界的な仏教遺跡群を誇るため、将来的な観光需要への期待も大きく、このような外国人向け宿泊施設の不足を補うために既にホテル開発ラッシュの様相を見せ始めている。                                               そのような中で、昨年から地元土地所有者の中規模宿泊施設の建設意欲が高まり、その事業パートナーとして日本人投資家を希望する声が上がっている。 ミャンマーでは日本と比べ、不動産開発投資に関する銀行融資制度・実績が未成熟で、仮に融資を受けられたとしても十数パーセントという高金利であることから日本における不動産投資におけるレバレッジ効果と大きく様相が異なる。このため事業資金の協力者として外国投資家へのニーズが高い。                                         とりわけ、日本政府の「ティラワ工業団地」への開発援助協力もあって日本企業のミャンマー進出期待され、これに伴い日本人技術者の継続的な宿泊需要が見込めることも事業パートナーとして日本人投資家に期待する大きな理由のひとつである。有望な顧客である日本人ビジネス客との接点を持つ日本人投資家との共同事業により、より優良なテナント確保が期待できるからだ。                        そして、もうひとつ大きな理由がある。ミャンマーが「親日的」であるということ。活気があるヤンゴン市内を走っている車は圧倒的に日本車、それも最近では新車も目立つようになっている。「親日的」である理由は歴史的・文化的な要因ももちろん無視できないが、長くなるので、ここでは「Made in Japan」への信頼感ということにしておこう。(以下、次号へ)